ヨガの実践において、アーサナ（ポーズ）と並んで、呼吸法（プラナヤマ）は基本的な柱となります。呼吸は、単に現状維持のための生理的な行為であるだけでなく、精神状態が不安定でストレスや不安を感じている時には、無意識のうちに呼吸が浅く速くなりがちです。これは交感神経が優位になっていることを示しています。 ヨガでは、ゆっくりと深く呼吸することで副交感神経を活性化し、心身をリラックス状態に導くことに重点を置いています。深い呼吸は、心拍を落ち着かせ、血圧を安定させ、筋肉のバランスを整える効果があります。 特に、プラナヤマの基本となる腹式呼吸は、腹部を大きく動かすことでリラックス効果があり、ストレスホルモンの分泌を抑制すると考えられています。 また、「ナディ・ショーダナ（片鼻呼吸）」は、左右の鼻の穴の呼吸を遮断しながら呼吸する呼吸法です。エネルギーの流れを整え、自律神経のバランスを整えるのに非常に効果的です。これにより、心身のバランスが整い、集中力も向上することが期待できます。 これらの呼吸法を様々なヨガのポーズ（アーサナ）と組み合わせることで、ポーズの効果はさらに高まります。その結果、ストレス解消だけでなく、集中力を高め、質の高い睡眠へと繋がります。 ヨガの呼吸法の大きな特徴は、ヨガのレッスンだけでなく、日常生活のあらゆる場面で意識的に取り入れることができることです。ストレスを感じた時、風邪をひいた時、リラックスしたい時など、いつでもどこでも実践できます。朝から実践できるでしょう。
